ちらかりほうだい。中身はない。

とっ散らかりながら、すきなものはすきとエモる場所(稀におかん)

とっちら FSⅡ OSAKAにての、ほとばしり。

 
 
行ってきました。。・゜・(ノД`)・゜・。
フリスタ2の大阪。
 
えーまず、ワタシのスタンスを。
 
ワタシは今回の個展を、大野智の作品だから見たい、と思って見に行きました。
 
智関係なく、作品に惚れた、というよりも智さんの手から生まれたものだから、という脳みそです。
 
アートに関して知識もなければ、
技法などなどを、語れるようなものはないっす。
 
 
ですが、ネタバレも含むかと思いますので、知りたくないって方々は、Uターン推奨。
 
ちょっと感情整理してから、とか思ったんですけど。
きっと、今のこの胸いっぱいな感じは今しかない、と思いまして。  
 
 
じゃ、語ります。
 
 
 
 
 
 
 
 
も少しさがるよ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
長いよ?うざいよ?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ、あと暑苦しいよ?いい?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ほんとにうざいよ←
 
 
 
 
 
 
 
さて。
 
今回、無事観に行くことができました。
10時の回ですので、一番目のグループです。
 
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行けることが決まってから、ずーっとドキドキしてんですよね。
こりゃ、相当ワクワクしてんなー(;^ω^Aと思ってたんですけど。←夜中、3時と4時と5時に起きた人。
 
どうも違うな、と並びながら思いまして。
 
ライブのときは、ワクワクワクワクしてたまらなくて、実際ライブ始まって智さんが、そこにいる!とか思うと、妙に冷静になったりしてたんですけど。
 
なんていうか。
 
『いいの?これ、ほんとにいいの?見ていいの?大丈夫なの?』( ̄□ ̄;)
 
みたいな、緊張感満載。
 
無口。
すげー無口。
 
入場してすぐは、写真たち。
作品集にもある、デジコンのステージとフィギュア。
それから、メッセージと手書きのサイン。
おおきにぃ~と、書き加えてありました。
 
やっぱり、来たんだ。(´□`。)
 
と、思うとね。込み上げるものがありました。
 
その先はサイトウくんたち。一個一個、壁に埋め込み型のショーケースの中におりました。
 
なんかね、この辺りまでは『ふふふふふ』って含笑いな感じだったんすよ。ワタシ。
 
おもろいわぁ。
目とかすごいなこれ!雛人形思い出すわ‥怖
わざわざこの子達をハワイ連れてったんだもんな。楽しかったろうな~。
 
皮なオブジェシリーズ。
智さんも顔型がそこに混ざってるものも、
 
 
はぁーなにこれ。智さん顔ちっちゃ!(ノДT)
マジかよ。こんななの?へ?
こんなちっちゃいの?
背、ワタシと変わらないのに?
向かい合ってるワタシの顔で、あなたの顔、隠せますけど‥‥(´_`。)


 
その横の、魚型のオブジェの顔は智さん。
鼻フックで、上から釣られとる。
 
あ。釣竿あるじゃん。
マジで顔ちっちゃ!←いやまじで。
あーでもこの感じ面白いなぁ。これ。
もっかいあとでじっくり見たいかも。
ミニフィギュアもなんか、ええ顔しとる笑
 
みたいな。


 
それが、一変したのは『侍のこども』の絵の辺りからでした。
 
細かに色を乗せられた丸の群衆。
相当な集中力がなきゃ出来ないだろう、その細かさと、黒い人型の上に乗せられた、色とりどりの丸。
その上に最後に乗せられた金や銀。
 
絵筆を引き上げたあとが見える、そんな“乗せた”跡に、そしてその全体図に。
 
あーこれ。もはや宗教画だわ‥
 
と、息を呑みました。
  
曼荼羅のよう。同じ構図を繰り返すようで違っていて。
 
最後に乗る金銀は、もう希望とか救いの光のように見えて。
ゾワッと足からなんか登ってきました。
 
そこをぐるっと回ると、和室ゾーンがあります。
 
侍のこどもを、今度は正面から見たのですが、なんというかね。
放つ雰囲気が静かなんですよ。
 
 
見据えたような目。
幼い体型に、左右の長さの違う手。
こんな子供なのに、チョンマゲ結って大人みたいな挑む様な目をした子供。
 
智さんが、唯一テーマを決めて書いた、と言ってましたけども。
震災のころの、丸裸になった日本と絵が一致したように思った、と。
 
そっか。
 
 
この子は、大人にならなきゃなんなかったんだ。
右も左もちぐはぐなまま。
丸裸のまま。
大人になって、前見ていかなきゃなんなかったんだ。
 
そうしたら、なんかもう。
 
智さんも、そうだったんだろか。
背伸びして、背中にたくさん背負って。
でも、一個一個を光らせながら歩いてきたのだろか。
 
なんて。
 
この子をもう一度見られるのなら。
 
日光の‥太陽の光の下で、できれば裏を透かせて、見てみたいなぁ‥と、後々、ご飯食べながら思いました。←キッチン大宮で、ハンバーグ食べましたぁ( ´艸`)
 
 
その正面にはちゃぶ台。


今回の細密画。
薄暗い空間に、少しグレーがかったガラスの下に展示されていたので、こと細かく見るのは難しかったのですが、書いた場所毎に雰囲気が違ったり、構図の細かさとかも違っていて。
 
隣にふすまがあって、タツノオトシゴもプリントされてたのですが、やっぱり違うんですよね。
細かさ増してる。あ。上海のタツノオトシゴもありました。
 
作品集のカバー裏の、烏賊の絵もありまして。
勢いよく、墨で筆を走らせたようにも見えるのに、やっぱり細かく細工するように、模様が書き込まれていて。
 
不思議でした。
 
あんな細かに細密画を書く人が、こんな大胆に筆をかすらせてる。
でも、やっぱり細かな部品も同居してる。
 
この人、頭ん中どうなってんだろ。
 
ってころに、ツボにはまった智さんが居ました。


 
ワタシ、作品集の中では、これ一番見たかったんです。
 
智さんの頭ん中。
飛び出てるのか、入っていくのか‥頭上のものが、写真ではわからなくて。
 
しゃがみこんで、見上げるように見てきました。
 
あちこちに広がる金銀のフィギュアたちは、みんな何かを企んだような顔してて。
かと思えば、数人はスタコラと逃げてるよう。
何人かは、ぽやっとしていて。
 
作品集ほど、智さんの頭も真っ赤ではなく。
↑撫で回されたんやろか。
しかし、頭ちっちゃ!
まじまじと見てたら、抱きしめてやりたくなる。
 
あんた、こんなこと考えてんの?
次、何おもろいことやろうかって、企んでんの?
キラッキラしちゃってさぁ。  
 
ニヤニヤ( ̄▽+ ̄*)←愛しさ倍増。
 
怪物くんは、作品集ではわからなかったんですけど、服のシワのあたりには金色が使われてました。
靴がねぇ‥また、すごいリアルで。
見惚れました。
残念ながら裏は見られなかったんですが、この後ろに血肉があるのか、と思うと、怪物くんも活きてくるから不思議なんすよね。
 
で、次は。  
多分、以前zeroのスピンオフで少し流れたあたり。
 
赤い壁一面に、大小の絵が飾られていて、1番大きなのは左右で分けてられたメガネっ子の絵。
昔のミスタードーナツの様なタッチに雰囲気。
ノーマンロックウェル、だっけ。
 
その上に重なるように、子供の横顔のような絵と黒い渦。
周りを辿るように、小さなキャンパスに、色がのせられていましてね。
 
絵の上に絵を重ねるってのにも、ちょっと驚いたんですけど、ふっと振り返るとね、細密さってのが、じわじわなくなっていってるんですよね。
 
で、白黒より、カラフルになっていって、手のひらほどの小さなたくさんのキャンパスに、すこし乱暴なほどに置かれた色も、原色に金銀。
 
ちょっと圧倒されました。
 
細かに細かに書き込むことと、このエリアのように“勢い”みたいなものが、そのままあることの両極端さ。
細密画を見ると、思考が見える気がして、
この赤いエリアを見ると、感情が伝わる気がして。
 
温度、がやっぱり。うん、やっぱり、ある。
 
 
それの最たるものが最後のエリアです。
 
 
さて、
ここからですよ。
 
 
ワタシ、このエリアからしばらく出られませんでした。
 
 
パグの絵を右に、真ん中に赤いメガネのアートボードにもなった絵。
左に新しく書きましたパグ。
 
最初のパグ、鼻が一番細やかでリアルなんです。
濡れた感じとか、なんならそこにいるんじゃねぇのってぐらい。質感みたいなのが。
 
だけど、そこから引き算するようにだんだん書き込みが薄くなっていって。
白と黒で書き表された絵の印象だったのに、青も赤も黄色もあって。
振り返るとある、二枚目のパグはその引き算が慣れた様子であるんですよ。
 
小首かしげたパグの愛らしさはそのままでも、陽だまりの中にいるのか、ともかく光をまとったような印象で。
 
引き算、完了。
というか、あれ?さっき見てた曼荼羅とか、隙のない細密画は、誰が書いたの?
 
って思うぐらい。
 
真ん中に居た赤いメガネのポッテリ唇の方は、すごく会いたかった方でした。
 
右上のいろんな色を赤が絡め取っていくのも。
それが黒に溶けていくのも。
そんなことを考えてるの?って、聞きたくなるようなただこっちを見る目も。
メガネの上にある、厚めに色を乗せた筆跡に、なんかドキドキしましたよ。
 
作品集ではわからなかった、厚み。
 
よかった、と。
この3枚の絵を前に、ほんとに思いました。
 
で。
 
最後の一枚は、自画像でした。
言葉を、無くしました。
 
 
書き込んだものではなく、さっきの赤い部屋よりもっと、勢いで書いたかのような。
黒い髪の間には、赤、青、黄色、緑、紫が混ざっていて、なんとなく5とも見えます。
こちらを見ている右目は、赤く、眉は青く。
すごく優しい。柔らか。
 
左側は、書いた跡をなぞる様に白を乗せたのか、目も鼻も輪郭も書いてはあるのに、引きではわからないようになっていました。
 
ちょっとね。
怖くなりました。
 
左側は、本音。
確かに目も鼻も輪郭もあるのに、白く消えて見えなくなっている、左側。
 
うっすらと赤い線を引いてあるあたりには、白い塗料が流れ落ちたままの形で、残っていました。
 
左側の髪の上には、勢いで乗せたような金色の輪。そこにも飛び散る塗料。
かすれた筆跡。
やわらかく、ぼやけてる身体。
 
これが一番最新の、智さんの絵。
 
自画像の前から、しばらく動けず。
なんかちょっと、込み上げるいろんな思いの言葉も見つからず、じわり泣けました。
マスカラパンダ回避で、耐えましたけど!
 
ものすごく包み込こんでくるんです。
やわらかであまりに綺麗で、
それこそポカポカするんですけど。
でも、どっか切なくて。淋しそうで。
泣いてなんかないのに、涙が見えるよう。
なのに、菩薩かってぐらい、丸ごと受け止めてただ微笑んでるみたいで。
 
全部本当で、でも嘘みたいで。
 
今の大野智です。
 
入り口にあった、メッセージが浮かんで。
やっと少し、そっか、と。
ワタシなりに飲み込んだ気がしました。
 
あー、やっぱり。
日記なんだ。
だから、あんなドキドキしてたんだ。
 
盗み見るような、こっそり覗いたような。
そんな感覚だったんだ。
 
日記帳の中に、ぽんっと入り込んで、その時々を吸い込んできたんだ。 
 
大野智って人を、知りたくて見に来て。
けど、やっぱりわかるわけもなくて。
 
並んだ日記達から、ワタシがつかんだものは、智さんの中のものと一致しないかもしれないけど。
ワタシ的には、本物のワタシの感情。
 
ははぁん。
 
フリースタイル。
 
なるほどな笑
 
 
入場前、スタッフの方が言いました。
 
尚、作品にはタイトルや、
説明書きはございません。
お客様の自由な感性で、お楽しみください。
 
 
笑い声が起きてましたけど。
でしょうね、と思いましたけど。
 
FREE STYLE
 
この曖昧さは、魅力でした。
正解を、自分の中に作る魅力はもはや中毒になりそうです。
 
 
帰り道、旦那に頼まれた裾上げ済みのパンツを、ダッシュで引き取りに行き。
なんなら、と阪神百貨店に寄って、こないだ見つけたホッキ貝山盛りパックを買い。
 
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翔さん祭りになってる、通路を走り抜け。 
その間もずっとずーっと、見た作品達が頭の中で、ぽっと出ては考え、思いを巡らせて。
 
 
電車を降りて、地元に戻った時。
黒い表紙の日記帳を、閉じた気がしました。
 
もう一回、みたい。けど、うん。
 
ワタシ、なんかすごい今、いっぱい詰まったから。十分。
 
 
見れて、よかった。
感じれて、よかった。
 
大野智を、好きになってよかった。