ちらかりほうだい。中身はない。

とっ散らかりながら、すきなものはすきとエモる場所(稀におかん)

3月のライオンアニメ 1話 カッコウと水とひだまり



もう散々、すきすき言うてますけど、
8日からアニメが始まりました。

いや、もうね。
羽海野さんが、アニメ化ならシャフトさんで!といった意味がわかりましたよ。

あとね。
こればっかりは、原作を読んでから見たほうがいい!と初めて言えます。

ちょっと初めての体験でした。

世の映画やドラマ、アニメの中に原作のないものは今やほとんどないと思うのですけど。
原作ファンからしたら、映像化された内容に納得いかなかったり、アニメだとコマ割りや場面の切り替え方なんかで、「なんでそこ切ってしまうのか!!」みたいな苛立ち産んだり。
まぁ、あるもんなんですけども。

この3月のライオンに関しては、1話(原作2話分)見ただけで、すんばらしい!ってのがわかりますよ。

まず。初めての体験だったのですけど。

漫画を読んでいる時に感じた感情。
それが、映像化されていることに驚きました。

ストーリーを忠実に作るものはあるし、オリジナルな展開でもキャラを本当に理解してるんだな、って思うものもあるし、色々だけれど。

お話しから受け取る、「感情」が映像化されるってのは、ほんともう身震い。

水の中にいるような、詰まった感覚。
それから窓を開けたときに、目が眩んだ眩しさ。

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零がこの日に抱えてるものは、勝てるかどうかと言う不安じゃなくて、親を潰してしまうとわかってるが故の苦しさで。

余計な音が、ほとんどしない。

パンツを選ぶところとか、万年床、飲みかけのペットボトル。水の動き。街の中。

ここなら自分1人紛れても許される、と零が言ったように、ほんとに街に紛れるように将棋会館に向かうんですよ。

もう、胸が痛いです。ほんと。

さらに。
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やっと主人公である彼が発した、最初のセリフ。
『嘘だ。』
それもちゃんと、守らていて。
とんでもなく、丁寧に零の気持ちを汲み取った世界観。
幸田さん(義父)が入ってきたときに、零が感じる風や視界の揺れも。
そこから入り込む、子供の頃の記憶も。
夏なのに、雪の中にいるような零も。

義父との戦いを、鈍器で親を殴り殺したニュースに重ねる零の心にある、「自分はカッコウのよう」という思い。
(このカッコウは、捨男のときにまた顔出すのですけど、この苦しさをここで書いてあるからこその嫌悪感だというのが、すごい響きます。)

それを包んでしまう、川本家の明るさもとても優しかった。
(30分に二本立てな区切りにはちょっとびっくりしたけど。)

ひなたの無邪気な優しさと、全部わかっていて、何にも言わないあかりさん。

と、言うことは、あかりさんには全部話してるのだな、と。
自分の生い立ちも、その義父と戦うことも、きっと自分はすでに義父を超えているということも。

対局の後、零はずっと手を抑えてるんですよね。
カレー食べるときも。

そういうところを、ちゃんと入れてあるのも、
携帯が折りたたみなのも。
あ、それからニャーたちも。

ほんと丁寧でほくほくしました。


12巻まで読んでる今なら、
「お金払うよ」
と、あかりさんはきっと言わないし、
「どれがいいかわからなくて、こんなに」
と、は零くんもならない。

あかりさんは「ありがとう」って受け取るし、零くんはみんなの好きなものを、ちゃんとわかって買ってくる。

モモちゃんに、コーンコロッケ買ってくついでに、あかりさんの負担を減らそうとカツを追加で買ってくくらいに。

そんな先の零を知ってても、この時の零くんの闇は重たいし、苦しくてたまらないのだけど、でも。

次がまた、楽しみなんですよねぇ‥
ホント、吸い込まれました。

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川本家にいる間の夜が、星月夜の絵のようで。

暖かい。

零の葛藤と、川本家のひだまり。
これはもう。ただのアニメじゃない。

人間ドラマです。


で。1話の再放送もあるしね。
土曜の夕方。
また1話見て数時間後に2話。
これはどっぷりですな‥