アラシゴトではございませんが…。
でも、気持ちの上では、ちょっとだけリンク。
『よつばと!』ってコミックをご存じの方は、いらっしゃいますかね。
過去にしれっと触れたことはあったかもしれないんですが…。
(あ、あった。台詞に使ったりしたわ)
小岩井よつば、という5歳の女の子が主人公のお話です。
翻訳家のお父さんと二人暮らし。
ある街に、この親子が引っ越してくるところからお話は始まります。
よつば、の背景にはいろいろと謎が残ったままです。
母親がいない、父親も『外国で拾ってきた』と発言していたり。
けれど、よつばを見守る周りの人たちが驚くほどあったかいんですよ。
本当に、とてつもなく。
父親の子育ての仕方にもね、胸がいっぱいになったりします。
さて。
このコミック、単行本化が激しく遅いのです。
作者のあずまきよひこ氏のこだわりか。
連載時とコミック収録時で、かなりの加筆や書き直しがあります。
それを検証するのも、コミックが出た時の楽しみになっていたりするんで不思議。
現在12巻。13巻が今月末に約3年ぶりに出ます。
そんなこのコミックで、私がすっごい楽しみにしているのが、「帯」。
よつばとの帯は、毎回一言だけ言葉が載っています。
それが、毎度毎度、本当に秀逸。
だーっと書き起こしますと…
1巻
『いつでも今日が一番楽しい日』
2巻
『ただ、ここにいるだけのしあわせ。』
3巻
『どこかで見た、どこにもない場所へ。』
4巻
『いつかおとなになるこども。と、かつてこどもだったおとな。かわらないまいにち。』
5巻
『おわらない夏のおわり。』
6巻
『今日も世界はひろがっていく。』
7巻
『こどもが走れば、おとなも走る。』
8巻
『平日、休日、祭日、毎日。』
9巻
『変わっていく季節、変わらない毎日。』
10巻
『毎日という宝箱を、今日もあける。』
11巻
『世界は見つけられるのを待っている。』
12巻
『目の前には 実物大の 世界地図』
もちろん、帯に書かれてるぐらいですから、お話の内容とリンクしている部分もあります。
でも、それだけではなく、じんわりと染み入るんですよね。
お話の雰囲気としては、ちびまるこちゃん、サザエさん、最近でいうとうちの三姉妹とか、そんなジャンルだとは思うんです。
でも、5歳の女の子を主人公にしながらこんなに、「子どもの世界」と「大人の視点」が、上手にかみ合ってるものないと思ってる。
私は個人的に、焼き肉食べに行くシーンが大好きなのですが、
5巻の、一コマですごい涙腺やられました。
この夏の一コマ。
子どものころ見上げた、電車の天井。
扇風機が回って、窓が開いていて。
あー、こんなだった。こうだったよ…と。
こんな断片から、においまで思い出す。
人の記憶ってのは、曖昧ながらほんとに強い。
今、改めて帯の言葉を見直してみて、あと前記事の「吐け」も含め。
そして一日遅れの16周年、を含め。
今日が一番楽しい!って、いつも思えないけど。
でも、智さんが…嵐が、そこにいてくれたらって思ったりするのって、
やっぱ、あったかくなるんですよね。
好きなものがある日々は、活力がある。
いつかは、終わりが来ることも知ってはいるけど、嵐が走ってく限り、私も走ってたいなぁと思うのです。
この年で、新しい世界が広がったのも、それが宝になったのも、
やっぱり「おかげ」なんです。
お花畑。いいじゃないか。
なんと言われたって、それが幸せの素なんだもの。
自分の気持ちは、誰かと違っても自分が大事に抱いてればいい。
不安になって、ちょっと聞いてほしくて。
そんな日があってもいいさ。
平日、休日、祭日、毎日。
17年目も共にいます。